導入事例

WORKS
岩の原葡萄園様の導入事例 アイキャッチ

「日本ワインぶどうの父」が創業した伝統ワイナリーの新たな挑戦

株式会社 岩の原葡萄園

※導入したサービス:チームコーチング(システムコーチング®)

成果

概要

<課題>

・日本ワインの歴史に残るマスカット・ベーリーAを生み出した、日本ワインぶどうの父 川上善兵衛が創業し130年の歴史を持つ岩の原葡萄園。

・コロナ禍の影響により、ワインの需要が減少。今後の戦略として、「デジタルマーケティングチーム」によるこれまでの延長線上にない取り組みが求められていた。

・立場や年次が違い、また、誰も経験したことがない戦略をチーム一丸となってどのようにやっていくのか、また会社をどのように巻き込むのかが課題になっていた。

・また、オンラインでの「システムコーチング」への不安もあった。メンバー同士、またコーチとも直接顔を合わせない中での取り組みに懸念もあった。

<検討プロセス/実行施策>

・全6回のシステムコーチング®の実施を行った。

 全体の主なプロセスとしては以下の通り

  第 1 回:アセスメント(個別インタビュー)
  第 2 回:チームの出会いを振り返る
  第 3 回:チームの願いと恐れに向き合う
  第 4 回:振り返り、チームの声を聴く
  第 5 回:お互いの個性・魅力を知る
  第 6 回:ビジョンを描き、実行計画を立てる

<結果>

プログラムを通じてチームの関係性が強化され、信頼関係が明らかに高まった。

新たな挑戦に対する前向きな空気が生まれ、実際に社内プロジェクトといった形で周りを巻き込む活動が始まった。

・その活動で行った施策は新聞などにも取り上げられ、「ワイナリーとしては一目に値する動きとなり、予想以上の成果」に感じている(神田社長談)。

岩の原葡萄園 デジタルマーケティングチームの取り組みを取り上げられた新聞
デジタルマーケティングチームの取り組み「オンラインのワイン会」が新聞に取り上げられました。 (2020.10.3 読売新聞 朝刊より)

プロジェクト後 インタビュー

インタビューのまとめ

■代表取締役社長:神田和明氏より
今回のシステムコーチングのプロセスを通じて、明らかにメンバー間の関係性がよくなり、コミュニケーションの質が高まったと感じています。
良いきっかけになるのだろうな、と思っていましたが、SNSの取り組みなど新しい活動が始まったことを含めて、予想の3倍くらいの、想像を超えた成果に繋がったと感じています。

代表取締役社長 神田 和明氏
代表取締役社長 神田 和明氏

クライアントインタビュー

話し手(デジタルマーケティングチームメンバー。プログラム参加者)

リーダー/広報・PR担当:今井 圭介氏(以下:今井氏)
セールス担当:藤井 佳美氏(以下:藤井氏)
デジタル担当:佐藤 隆介氏(以下:佐藤氏)
ワインショップ責任者:白井 悠月氏(以下:白井氏)

「本人の心の奥底にある思い」を知れたこと。これは大きかったです

聞き手
今回のシステムコーチングは、どのような体験でしたか?
また、どんな学び、気付きがありましたか?
藤井氏
それぞれのメンバーが持つ考え方のベースの違い、またそれ以上に普段見られない相手の考えを知ることができたし、体験できたと感じます。

元々私達の関係は悪くなかったんですね。ただ10点満点中6点くらいあった信頼関係を、更に上げられた、そんなイメージです。

お互いが「目標にしていること」、それに「できない壁」も同じような認識でした。その共通の思いに対する確信が得られたことが何より大きかったです。
佐藤氏
私も「本人の心の奥底にある思い」を知れたことが大きかったです。
業務上の関わりだけでは見えないことが知れたというか。

また結果として、ブログ、メルマガ、フェイスブックといった情報発信、そして岩の原ワイン公式YouTubeチャンネルも始めました。

ほぼ全社員を巻き込んでの企画なので、会社の雰囲気づくりにも影響し始めていると思います。システムコーチングで軸を作った上で、会社全体を巻き込んでいる、と感じています。

岩の原ワイン 公式YouTube 配信が新たな取り組みとして始まりました
岩の原ワイン 公式YouTube 配信が新たな取り組みとして始まりました

  

オンラインでのコーチングだからこそ、言えることがありました

白井氏
私は体験として、オンラインZOOMでの画面越しのコーチングという形が新鮮でした。最初は発言しづらかったですが、振り返ってみると楽しく受けさせてもらったと感じています。
佐藤氏
確かに、どう思っているのか、どう感じているのかを、オンラインだからこそ言えたこともあったかもしれないと思います。直接だと照れたり気を遣ったりする事を、言いやすい時がありました。
今井氏
今回システムコーチングを受けてみて、システム、つまりチームの形がリアルに見えてくることを感じました。自分の属しているチームの一人ひとりが持つ強みや特徴が見えてきました。 結果、皆を適材適所で活躍してもらいやすくなるような関わりができるようになりました。
コーチ(深町)
確かに、皆さん、「仲良しから盟友・戦友」になってきたような感じがしますよね。
全6回のシステムコーチングを全てオンラインで実施をしたときのキャプチャ画像
全6回のシステムコーチングを全てオンラインで実施をいたしました。

「凪(なぎ)の中にある嵐」を生かす

聞き手
特に印象に残った瞬間はありますか?
藤井氏
6回目に、「ビジョンを描く」というワークをやったんです。

私は、社内ではベテランという立場で、若い人と距離を感じていたところがありました。
でも、4人の「ビジョンを描いた絵」を見た時に、若いメンバー側にもいけると、直感的に感じたんですよね。皆同じなんだ、SNSの活動も一緒にやっていけそうだなって。
周りの目を気にしなくていいんだ、あまり難しく考えなくていいんだ、と思ったんです。
第6回目のワークときのキャプチャ画像
第6回目のワーク。イメージを膨らませて「チームの理想とする姿」を自由に絵に書区というワークを行いました。

佐藤氏
私は、別の回で行ったあるワークで「凪(なぎ)の中に嵐がある」と言われて、たまにそんな面を見せてもいいかな」と思いました。
コーチ(紀藤)
佐藤さんは普段は穏やかで優しいイメージですが、一方激しい側面もあることに、皆さんの驚きと発見がありましたよね。

人間関係のストレスが明らかに減り、仕事を進める上で淀みがなくなりました

聞き手
その他、システムコーチングを通じて、感じた変化などはありますか?
今井氏
今までメンバーは私に相談するときに、「前置きが長い」とか「こういう質問をしたら馬鹿とおもわれるんじゃないか」など、不安に思いながら相談していたかもしれません。
それが今回のプロセスを通じて、お互い「相手のことが深く理解できた」ので相談しやすくなったようです。以前よりもはるかに相談やコミュニケーションが増えました。

また、私も彼/彼女にはここまで話をすれば大丈夫だろうと、相手のリアクションに予想がつくようになったので必要以上のことを言うこともなく、アドバイスできるようになったと思います。

結果、人間関係のストレスがなくなるとまでは言わずとも、明らかに減りました。
仕事を進める上で淀みがなくなってきていると思いますし、効率的になった
と思います。
白井氏
はい、確かにそうですね。忙しそうなときも、突っ込んで今よりも聞けるようになりましたし、協力的に準備や片付けもできるようになってきています。連携も以前以上に取れるようになっていると感じます。
岩の原葡萄園のメンバー
年齢も背景も違うメンバー通しが、お互いの違いを理解し合うプロセスを歩んできました。

システムコーチングはチームの可能性、幅の広さに対しての気付きになると思います。人間同士の新鮮味がもたらすものは非常に大きいです。

聞き手
最後に、システムコーチングはどんな方にお勧めしたいと思いますか?
今井氏
そうですね、会社の新プロジェクト、新しいことに挑戦するチームとか、また、人をなかなか入れ替えられない硬直化した組織においても、組織の活性化に役に立つと思います。
自分たちの深い思いなどを理解し合うことで、チームの可能性、幅の広さに対して気づきになると思います。日常ではこういったコミュニケーションは難しいですからね。

導入すると、少なからずどんなチームも気づきがあるのではないでしょか。
人間同士の新鮮味がもたらすものは非常に大きいです。
藤井氏
また、デジタルマーケティングチームだけではなく、製造部、営業部、生産部など、巻き込んでやっても面白いかもしれませんね。

写真左:「マスカット・ベーリーA」という日本ワインの主力品種
写真中央:日本ワインの父 川上善兵衛氏。1万311回の品種交雑の末、日本の環境下で育つワインを作り上げました。日本ワインの世界で知られる有名人です。
写真右:川上善兵衛氏創業の岩の原葡萄園。現在も新潟上越高田で愛されるワイナリーです。

※本プロジェクトは、株式会社カレッジ、一般社団法人GEMSTONEの共催で行いました。

企業情報

株式会社 岩の原葡萄園

創立1890年(明治23年)
従業員数23人(平成30年4月現在)
資本金10,000万円
事業内容ワインの製造・販売

岩の原葡萄園ホームページ